私が思う事(吉野) 番外編

2017年10月15日 18:57

私はディズニーランドがあまり好きではない。

一度行ったことのある場所はわかっている為、面白さが半減してしまうからだ。

が、マーケティングには興味がある。

みんなが凄い凄いと言う人を紐説きたくなる所がある。

よく「尊敬する人は誰ですか?」と聞くと、「アーティスト」や「芸能人」、中には「会った事もない歴史上の人物」を挙げる人もいる。

尊敬すべきは、まず「親」や「身近にいる人」であると考える。

 

そこで、みんな大好きウォルト・ディズニーの話を書こうと思う。


ウォルト・ディズニー
ヒーローだと思われているが挫折人間

「ディズニーランドを何で作ったか?」
経済的に行き詰まった。
最初、ニューヨークでアニメを作っていた。ライバルが多いため、逃げるようにロサンゼルスに行ってアニメスタジオを作った。
負け犬なところがある。
最初やっていた「ウサギのオズワルド」も別の人に権利を取られ、ウサギが使えないから「ネズミ」を使った。
ミッキーマウスを作ったのは友人のアブ・アイワークス
声優もいないから自分で裏声を使って「僕、ミッキーだよ」とか言っていた。

ジュラシックパークは小説が面白い!
だから、スピルバーグが映画化した。
小説を書いた「マイケル・クライントン」と言うアメリカの小説家が登場してから、アメリカの小説の書き方が変わったと言われている。


「ブロックバスター戦略」

を行った。
*ブロックバスター戦略・・・大規模に宣伝して大ヒットさせて、ブルーカラー階級(物作り、肉体労働者)からホワイトカラー階級(管理職、サービス業、事務業)から大学教授から全員みんな読むような
ブロックバスターとは街のブロックを丸々1つを爆発させること。
知的興味のある人をそのまま落とし込むような戦略

*ブルーカラーは仕事中の汚れや痛みに耐えて青い丈夫な作業着に着替えるのに対しホワイトカラーは白いワイシャツを着用していると言う外見上の差異

「遺伝子に著作権がある」と言った。
しかし、人間の遺伝子に著作権はない。
人間が遺伝子操作をして作ったものはDNAの並び方が違うよね?ということはDNAの並び方には著作権法が適用される。
「新しい生物を発見した人は特許になり得る」と言った人。
例えば、「どっかの川でニジマスを釣る」そこで釣るニジマスは背中が金色や赤く光ってたら、遺伝子操作で作られたニジマスと言うこと。

なので
ジュラシックパークに出てくる恐竜は、実は古代の恐竜ではなくて、爬虫類とかいろんな物のDNAを加えて作ったものだから、「我々の作った恐竜は著作権的に保護される」と言った。

生物を掛け合わせただけだと、著作権法が適用されない。DNAを操作してDNAの並びが変わった場合、著作権の対象になる。

「遊園地を成功させる方法」


マイケル・クライントンは「いかに自動化させていかに人(従業員)を減らすか」

ディズニーランドを例に挙げると、アトラクションによってはめちゃくちゃ人が並ぶ。120分とか。
並んでる最中にイライラしてお客さんが喧嘩したりする。
それを防ぐために
1.場内でアルコールは売らない。
肩がぶつかったなど、声を荒げてケンカになる可能性を減らす。
*売った方がお金は儲かるけどお酒は売らない。
2.アトラクションで長時間並ぶのに、普通だったら従業員を配置して「こちらに来て下さい」と言う。
固定費が掛かってしまう。だから、途中に大きいモニターを置いて、「もうすぐ始まります」「映像」を流すことで防ぐ。
お客さんからすると「映像流すなんてお金掛かってるな」って思う。
しかし、逆。
人を雇う(途中途中にスタッフを配置し列を整理する)よりお金が掛かってない。
ある程度、初期投資をし映像を作りセットを作る方が人件費(あとで余分に掛かるかもしれない)、不動(上がったり下がったりする)のお金を下げている。

マイケル・クライントンは理想のパークはスタッフが20人から30人で運営されていて、他の物が出来るだけロボット化される。

ライド物がそう。椅子が動くから初期費用は掛かるけど、スタッフがあまりいらないから、結果的にコストが抑えられる。

これからのテーマパークのビジネスモデル。

昔のディズニーランドはゴミを拾うおじさんが多かった。
ディズニーでタバコを売っていた。
だから、捨てる人が多かったから、掃除の人を多く雇っていた。
ウォルト・ディズニーは酒を飲まないがタバコを吸う人だった。

東京ディズニーランドだけが、ディズニー社が所有していないディズニーランド。
これは日本だけ。
オリエンタルランドがやっている。
何でか?
当時のウォルトディズニー社が赤字で苦しんでいた。
日本なんかでディズニーランドをやっても儲かるはずがないと思っていた。
ライセンス契約にしてしまった。
東京ディズニーランドの売り上げが上がれば何%かが本国に入ってくるんだが、利益全体はオリエンタルランドが持っているという構造にしてしまった。

20世紀最大のディズニー社の悲劇。

何故読めなかったのか?


「日本人があんだけお土産を買うとは思わなかった」から。


本国のディズニーの売り上げの大半は中での飲食だった。
日本人は飲食をあまりせずに我慢するけど、お土産だけは死ぬほど買うことを知らなかった。
だから、上海もパリのディズニーランドも絶対に直轄でなければやらない。
だから、本国のオペレーションをそんなに守らなくても良い。
例えば、ミッキーの身長はアメリカと日本では違う。
アメリカ→ダンサーは男でなければならない。150センチ程度。
なかなかいない。
日本→マニュアルはあるが、ミッキーもミニーも女性になった。

時給が安いから男があまりいない。
時給1100円だから。
背の低い男性が少ないのと結婚して生活が厳しい。
だから、女の人が10何年もミッキーミニーをやっている。

ディズニーは素人からダンスを仕込む。
ベテランは癖があると困るから。
出来るまで家に帰れない。
ところが
ディズニー的な動きしか出来ないから、他で就職しても使えない。
だから、余計バイトが長期化してしまう。
が、
サービスをアルバイトに乗っけている。
成功は本社の社員が少なくてバイトに物凄い権限を与えている。


セブンイレブン方式。


アルバイトの人に棚の注文をする権利を与えることで、やる気を出す。
なので、売り上げがあり人件費が割りと抑えられている。
オリエンタルランド側の正規の社員が園内に凄く少なくて、ほぼバイトで運営されている。これが商業的に成功したコストダウンの1つになっている。

マイケル・クライントンが書いた通りには出来なかったけど、従業員をほとんどバイトにしたことにより人件費を抑えることに成功した。

ところが、アトラクションの施設が老朽化する。
地震大国だから保険料も高いし維持費がかかる。
電球も50万個使っていて、LEDは使えない。
*思っていた色が出ないから。
1日100個ぐらい消えるから大変。

昔は待ちがそんなになかった。
入場制限がめちゃくちゃあったから。
今はそんなにない。
それを外したから人が溢れてしまう。
人が増えてしまうとスタッフも増やさなくてはいけなくなり管理の手間が増えてしまう。
値上げはいろんな事情がある。
・人が入りすぎてる。
・施設が老朽化してるから動かないアトラクションがある。

ウォルトディズニーはどうやって、儲けてたか?ヒットさせてたか?


「ランド研究所」


*アメリカ合衆国のシンクタンク
諸分野の政策立案・政策提言を主たる業務とする研究機関

アメリカの大統領がアメリカの政策を研究する時に依頼したり、米軍が新兵器の開発をする時に依頼したり、原子爆弾を開発をするかどうかシュミレーションを依頼するようなところ。
民間では初めてウォルトディズニーが依頼して「どうやったらディズニーランドの収益性が高くなるか」「どうすれば顧客満足度(もう1回来たい)が最大値化されるのか?」
そしたら


ランド研究所が出した答えは「面積」だった。


ディズニーランドの面積は「これぐらいであるべきです」と出してきた。
何で?と聞いたら
ランド研究所はテーマパークの顧客の平均滞在時間を調べた。
すると
安っぽい遊園地だと、大体2時間~2時間30分
居心地が良い遊園地は平均滞在時間が5.5時間ぐらい。



人間が素早く無駄なく動き回って、園内を見たら80%見れる面積を算出した。


最初のカリフォルニアのディズニーランドはそうやって出来ている。
東京ディズニーランドは違う。
何故か?
日本人は背が小さくて動き回ると思われていた。
本家よりやや大き目に作っている。
5.5時間よりいるから。

ディズニーランドは本来ならば3時間~4時間で見て回れる。
わざと歪曲に作られている。真っ直ぐ行けないようにすることで、広く見せている。
人間が作った物だから面積に限界がある。凄く歩きにくく広く感じる。

錯覚の伝え方が上手い。
お城からアーケードまでの地面が窪んでいる。
窪んでいることで、アーケードに立っている人がお城を見た時に遠く高く見える。

もう一つは
配色
アーケードの近くにいる人から見える物は、近くのお店が暖色系の比較的明るくて派手な色が多い。風船も売っている。カラフルな色や派手な色。
それに対して遠くに見えるお城は薄いブルーや薄い黄色など寒色系が多い。
空気遠近感でめちゃくちゃでかく見えてしまう。

じゃあ、お城から見ると手前に木があり寒色系を使っている。
視覚的なトリック効果が凄い。
建物も1階から3階まであると、上に行けば行くほど、建物を小さく作っている。
窓なども。

ウォルトディズニーは元々映画屋さんだから、どうやれば小さいセットで建物が大きく見えるのか?はお手のものだった。

秘訣の法則
それまでは遊園地と言うのは映画で麻薬取引の場に使われたり、人身売買の取引き所に使われたり、あんまりいいイメージがなかった。
日本人の発送と逆だった。
ヨーロッパ人からするとウォルトディズニーは好きではなかった。何故ならグリム童話とかシンデレラや赤ずきんなど、ヨーロッパ原産なのに、まるでアメリカ原産のようなハッピーエンドで終わらせアニメーションで見せたから反感が強かった。
ウォルトディズニーはヨーロッパの中のダークな物もあえて子供向けにすることで成功した。
それをテーマパークで生かした。子供が楽しめる場所にしたかった。

ウォルトディズニーは誰も買わないような土地(沼地)を買って、真ん中にディズニーランド(シンボル)を作る。その周りにホテルを建てて、分譲マンションや別荘を建てる。
地価が上がり不動産業が儲かる。ディズニーランドの収益より儲かることに気付いた。

日本でパクったのが長崎のハウステンボス。
長崎のハウステンボスはテーマパークの外側に分譲マンションとか分譲の別荘が並んでいる。あれはパクった。
1つシンボルを作ることで周りの地価が上がるから、分譲マンションや別荘を作ることでテーマパークの運営より不動産業で儲かるが、ハウステンボスは肝心の面白いテーマパークを作るということに失敗し、分譲マンションとかも大失敗した。

ウォルトディズニーは、日本は人がいっぱい住んでいて分譲の余地がないから旨味がないと思っていたから、失敗しても「奴等が失敗しても1円も出資してないし」儲かったら「ライセンス契約によりお金が入る」から大儲けと思っていた。

「震災とかで保険料が上がった」「人件費の高騰」「世界中のお客さんのマナーが徐々に悪くなってきたから、スタッフを増やさざるを得ない」
時に中国人のマナーが悪い。
昔はディズニーランドは比較的、低コストでフリーな環境を保っていたが、中国人とかがゴミを捨てる等など。
「バイトの人達の高齢化により、担い手がいなくなっている。未だに応募があるが昔ほど楽ではなくなってきている。コストが上がってきた」
だから、チケット代が上がったのではないか?

 

伝えたいこと

いつも言っていることだが・・・・

無知が故、出来る事もある。

自分の常識で「出来ないだろう」「無茶だ」と決めつけている人は、ウォルト・ディズニーの行動は理解出来ないだろう。

まず何事も「やる」ことが重要である。